雪を逆手にとつた省エネルギー対策! 雪国でもいろいろなア
イデアで雪を克服している。
冬期間蓄えた雪を、夏の冷房のエネルギー源として活用する「雪冷
房システム」の中核施設「エコスノードーム」が、山形県川西町で建
設されている。「邪魔もの」の雪を生かせる上、低コストであることが
利点。町の文化施設「フレンドリープラザ」の大部分をカバーする計
画で、6月の稼働開始を目指している。
システムは、施設内の循環水と雪解け水との熱交換によって、冷
気を生み出す仕組み。同町上小松の約4300平方メートルの敷地
に、雪貯蔵用のドーム2基と熱交換を行う機械室を建設する。
総事業費は2億6200万円で、新エネルギー・産業技術総合開発
機構(NEDO)の補助金と過疎債で賄う。
ドームは間口13.5メートル、高さ8.2メートル、奥行き14.5メー
トル。鋼板製のかまぼこ形で、地表から1メートル掘り下げた底部
に、融雪用パイプを張り巡らせている。一基当たりの雪貯蔵量は約
480トン。2基でホールや図書館など約4600平方メートルの館内
を、計334時間冷房することが可能だ。
ドームから出た5度の雪解け水と、施設から排出された17度の循
環水を熱交換器内で接触させる。雪解け水によって12度に冷やさ
れた循環水は、ファンコイルに送られて冷気を作り出し、館内を約2
6度に保つ。
敷地内を町の雪捨て場とするため、雪を集めるための経費はゼ
ロ。減価償却費と維持管理費を合わせたコストを従来の電気冷房と
比べると、年間約100万円の経費削減になるという。町によると、
公共施設に使用されるシステムとしては国内最大級という。
町は2005年、「新エネルギービジョン」を策定。公共施設への新
エネルギー導入を推進している。町協働のまちづくり課の鈴木優徳
主任は「町にとって、雪はいくらでも手に入るエネルギー源。ドーム
を足掛かりに『環境の町・川西』をアピールしたい」と意気込んでい
る。
引用元=http://www.kahoku.co.jp/news/2008/02/20080219t51017.htm
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