ウオッカ4着、世界の扉に手をかけた…ドバイ・デューティフリー
日本馬すべて惨敗! 世界の壁は厚いのか?
◆ドバイ国際競走(29日、ドバイ・ナドアルシバ競馬場)【ドバイ (アラブ首長国連邦)29日】世界最高峰のG1、ドバイ・ワールドカッ プ(ダート2000メートル=12頭立て)に出走したヴァーミリアン(牡 6歳、栗東・石坂厩舎)は、強豪相手に必死に食らいついたが、しん がりの12着に敗退。勝ったのは、断然1番人気のカーリン(アメリ カ)だった。また、ドバイ・デューティフリー(G1、芝1777メートル= 16頭立て)のウオッカ(牝4歳、同・角居厩舎)は、直線でいったん 先頭に立ち見せ場を作ったものの4着。アドマイヤオーラ(牡4歳、 栗東・松田博厩舎)は9着に終わった。 昨年のダービーで、日本の競馬の歴史を塗り替えた名牝は、世界 の舞台でも歴史の扉に手をかけた。ナドアルシバ競馬場の長い直 線。4、5番手を進んでいた武豊とウオッカは、外から先行グループ に並びかけた。 ゴール前まで続いた壮絶な叩き合い。逃げ粘る南アフリカのジェイ ペグ、内から伸びた同世代のフランスの牝馬ダルジナなどとバトル を繰り広げたが、最後に力尽きた。勝ったジェイペグから1馬身あま り遅れ、4着で入線。牝馬による初めてのドバイ国際競走制覇の偉 業は、果たせなかった。 一方のアドマイヤオーラは、終始後方を追走。直線勝負にかけた が、馬群の中で行き場を失う場面もあって9着。不完全燃焼に終わ った。 遠征に至る過程は、決して順調とは言えなかった。馬インフルエン ザの影響により、これまでは栗東トレセンで行っていた出国検疫を、 京都競馬場で受けることに。栗東で坂路やウッドチップコースを中 心に調教している両馬にとって、多少の戸惑いはあったようだ。しか も、海外での競馬は初めて。微妙な調整のズレが、心身に影響を与 えた可能性は否定できない。 昨年のダービー以来となる復活Vを、海外G1で飾りたかったウオ ッカ。“先輩”アドマイヤムーンに続く、同一馬主(近藤利一氏)&厩 舎での連覇を狙っていたアドマイヤオーラ。その願いは、ドバイの地 で幻と消えた。しかし、2頭とも、さらなる成長が見込める4歳馬。次 のチャレンジに期待をかけたい。 武豊騎手(ウオッカ)「惜しかった。前でレースをしたかったので、 いいポジションが取れたけど、馬が力んで引っかかり気味になって しまった。ジェイペグをいったんかわした時には、勝ったと思った。馬 の状態が本当に良かったので悔しい。また乗るチャンスがあれば、 次こそは、という気持ちです」 安藤勝騎手(アドマイヤオーラ)「最後は伸びているけど、少し苦し い位置取りだった。ドバイの芝は問題なかったが、とにかく位置取り が…。狭いところに閉じこめられる形になったので、苦しかった」 |
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